材質の代表例のご紹介
鉄系 | 材質名 | 成分% | 熱処理 °C |
引張強さ kgf/mm² |
伸び % |
硬度 ロックウェル |
摘要 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C | Si | Mn | Ni | Cr | Mo | 他 | |||||||
炭素鋼 | S15C | 0.10~0.20 | <0.70 | <1.00 | Q900 Q780 T180 |
55 | 30 | 35B | 浸炭焼入後の歪取りが容易である | ||||
S45C | 0.40~0.50 | <1.00 | <1.00 | A | 66 | 30 | 87B | 一般構造用 | |||||
低合金鋼 | SCM440 | 0.35~0.45 | <1.00 | <1.00 | 0.90~1.20 | 0.15~0.35 | A Q850、T500、 T700 |
60 135 90 |
25 6 17 |
90B 41C 26C |
一般構造用 耐摩耗性 |
||
SCM415 | 0.10~0.20 | <0.60 | <1.00 | 0.90~1.20 | 0.15~0.30 | A Q880、T180 |
90 | 17 | 85B 26C |
一般的な肌焼用 | |||
SNCM21 | 0.15~0.25 | <0.70 | <1.00 | 0.40~0.70 | 0.35~0.75 | 0.15~0.30 | A Q880、T180 |
90 | 17 | 85B 26C |
同上 | ||
SNCM8 | 0.36~0.46 | 0.15~0.25 | 0.60~0.90 | 1.60~2.00 | 0.60~1.00 | 0.15~0.30 | A Q850、T600 |
35C | 歯車、軸類 | ||||
ステンレス鋼 | SCS2A (SUS420J2) |
0.25~0.40 | <1.50 | <1.00 | <1.00 | 11.50~14.00 | <0.50 | A Q950、 T200 |
>60 |
>15 |
20C 45C |
強度と耐食性が良好 一般構造部品用 |
|
SCS13 (SUS304) |
≦0.08 | ≦2.00 | ≦2.00 | 8.00~11.00 | 18.00~21.00 | S1,100 急冷 |
>45 | >30 | 80B | 冷凍、一般化学、車軸 | |||
SCS14 (SUS316) |
≦0.08 | ≦2.00 | ≦2.00 | 10.00~14.00 | 17.00~20.00 | 2.00~3.00 | S1,100 急冷 |
>45 | >28 | 80B | SCS13に比べ、耐食性、耐酸性、高温強度が良好 | ||
SUS440C | 0.95~1.20 | <1.00 | <1.00 | 16.00~18.00 | <0.75 | A Q1,050、T180 |
27C 60C |
耐食工具 | |||||
SCS24 (SUS17-4PH) |
<0.07 | <1.00 | <1.00 | 3.00~5.00 | 15.50~17.50 | H900S 1,020-1,060 H475-525 |
>126 | <6 | >40C | 機械的強度あり 耐食性、鋳造性良好 |
|||
耐熱鋼 | SCH13 | 0.20~0.50 | <2.00 | <2.00 | 11.00~14.00 | 24.00~28.00 | >50 | >10 | 耐スケール材 | ||||
工具鋼 | SKD11 | 1.40~1.60 | <0.40 | <0.50 | 11.00~13.00 | 0.80~1.20 | V 0.20~0.50 |
抜き型、プレス型 | |||||
ダクタイル | FCD45 | 3.55~3.85 | 2.40~2.90 | 0.30~0.60 | >45 | >10 |
アルミ系 | 材質名 | 成分% | 熱処理 °C |
引張強さ kgf/mm² |
伸び% | 硬度 | 摘要 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
AI | Cu | Si | Mg | Zn | 他 | ||||||||
アルミ合金 | AC4C | 残部 | <0.20 | 6.50~7.50 | 0.20~0.40 | T6 | >23 | >3 |
銅合金 | 材質名 | 成分% | 熱処理 °C |
引張試験 | 硬さ試験 | 引張試験 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Cu | Sn | P | 引張強さN/mm² | 伸び % |
プリネル硬さ HB |
0.2%耐力 N/mm² |
|||
PBC2 | 87.0~91.0 | 9.0~12.0 | 0.05~0.20 | 195以上 | 5以上 | 60以上(10/1,000) | 120以上 |
設計の手引き
-
1. 大きさ・重量の制限
望ましい範囲 出来る限度 重量 5kg以下 10g~40kg 寸法 150x150x250 500×500×500 上記の表は目安としてお考えください。
詳細な情報につきましては、 お問い合わせください。 -
2. 最小肉厚
一般 条件のよい時 鉄系合金 2.0mm 0.5mm 非鉄合金 2.0mm 0.5mm 表面積、形状により異なります。
左記の表は目安としてお考えください。
詳細な情報につきましては、 お問い合わせください。 -
3. 溝・ねじの設計
機械加工出来るねじは機械加工を
行った方が良いとされています。 -
4. 孔の設計
■通し孔の場合
■メクラ孔の場合
-
5. 角度の設計
A.角度
一般公差 修正可能なとき α ±30' β ±2° ±30' γ ±2° ±1° B. カド部のRの設計
内角:最小R0.2
外角:最小R0.1 -
6. 文字の鋳出し
凹文字
文字を入れる面の小さい時、
小さい文字の時凸文字
特別な場合のみ用いる。加工面は不可。
平面押しが出来ない。凹座に凸文字
一般の場合に用いる。
機能ゲージによる検査
測定が困難な部分であるため、通常であれば三次元測定機等を用いて測定しますが、数十個、数百個と数がある場合、機能ゲージによる検査が有効です。
寸法精度
-
1. 長さ
(単位:mm)
寸法範囲 一般公差 特別公差 0~25 ±0.25 ±0.13 25~50 ±0.40 ±0.25 50~75 ±0.50 ±0.35 75~100 ±0.70 0.50 100以上 ±1% ±0.5% ▲一般公差は試作なしで初回からできる公差です。特別公差は試作結果によって金型を修正することによってできる公差です。
-
2. 平面度及び真直度
(単位:mm)
長さ 一般公差 特別公差 25未満 0.2 0.1 25~50 0.4 0.15 50~100 0.6 0.25 100~150 0.8 0.40 ▲一般公差は鋳造時の歪を含む公差です。特別公差はそれを修正した場合の公差です。
機械的性質
SCM440の焼戻性能曲線
圧延材と比較して、引張り強さはほぼ同じですが、伸び・絞りはロストワックスがやや低目です。 しかし圧延方向に対して直角な方向との比較では、ロストワックスがはるかに優れています。ロストワックスは方向性がないので、製品の形状によってはむしろ有利であります。
材質SCM440(熱処理状態850℃焼入650℃焼戻)
圧延方向 | 直角方向 | ロストワックス | |
---|---|---|---|
引張り強さ | 103.4 | 101.8 | 102.8 |
伸び | 19.7 | 8.2 | 15 |
絞り | 57.5 | 12.0 | 38 |